はちどりプロジェクトとは


■カンボジアについて

東南アジアに位置するタイとベトナムに挟まれたカンボジアは海、山、川、未開発の自然が豊富な国です。また、街を少し出れば田んぼが広がり、ぽつぽつと椰子の木が立つ景色が広がります。国民の大部分が農林水産業で生計を立てていますが、近年首都プノンペンを中心とした著しい経済発展が進み、新たなビジネスの地として変化してきています。しかしそれによって経済格差が益々拡大していることも事実です。1日1ドル以内で生活している人もまだまだ多くいるのです。スラム、貧困、学校の不足、低い教育の質、非識字率、地雷など問題はまだまだ山積みです。

カンボジアの基本情報

国土面積:18.1万平方キロメートル(日本の約2分の1弱)

人口:15,135,000人(2013年WHO)

首都:プノンペン

言語:クメール語

宗教:仏教(一部少数民族はイスラム教)

新生児死亡率:18人/1000人(2013年WHO)

乳児死亡率:33人/1000人(2013年WHO)

カンボジアの教育

成人の識字率:78%(2010年ユニセフ)

初等教育就学率:89%(2010年ユニセフ)

中等教育就学率:34%(2010年ユニセフ)


共産主義を掲げ1975年から始まったポル・ポト政権は資本主義の元凶になりかねない教育を嫌い、学校を破壊し、教育者や医者など多くの知識人を捕らえ、虐殺していきました。この間約200~300万人もの人が虐殺されたと言われています。そしてその結果、現在の教育問題に発展しているのです。現代の大人達は教育をほとんど受けることが出来ず、農村では教師の資格を持っていない人、小学校を卒業しただけの人などが教師をしていることも多々あります。そのため、算数をやっていても分数の計算ができなかったり、栽培しかできない理科の授業だったり、教育の質に大きな問題があります。

また、農村部では子ども達も家庭を支える一人として数えられており、家の手伝いや兄弟の世話、仕事をしながら学校に通っている子どももいます。そのため、小学校の就学率は89%でも、卒業できる子は少なく中学校の就学率は34%と大幅に下がってしまっているのです。プレイキション村でもこれは大きな問題となっています。

カンボジアの地雷

カンボジアでは1970年代の内戦により多くの地雷が未だに埋まっており、その数およそ600万個がカンボジアの大地に埋まっています。撤去作業は日々続いていますが、その全てを撤去するのにこのままのペースだと100年近くを要すると言われています。そのため、未だに被害を受ける人は少なくなく、内戦から30年経った今でも年間400人以上の死傷者が出ているのです。